職場で人間関係の板挟みになって、悩んでいませんか?
上司からは「部下にもっとしっかりしてほしい」と言われ、部下からは「上司の指示に納得できない」と相談される。
どちらの気持ちも分かるからこそ、間に入っている自分がどうすればいいのか分からなくなってしまうことがあります。
「どちらの味方をすればいいんだろう」
「自分がうまく調整しないといけないのかな」
「これ以上、人間関係で疲れたくない……」
そんなふうに感じるのも、決して珍しいことではありません。
特に、責任感が強く、人の気持ちを考えられる人ほど、職場で板挟みになったときに自分で抱え込んでしまいがちです。
でも、板挟みになったからといって、すべての問題を自分一人で解決する必要はありません。
大切なのは、どちらか一方の味方になることではなく、起きていることを整理し、自分ができることと、できないことを分けることです。
この記事では、職場で板挟みになりやすい人の特徴や、板挟みになったときの具体的な対処法を5つ紹介します。
また、相手との関係を悪くせずに自分の意見を伝えるコミュニケーション方法や、板挟みのストレスを一人で抱え込まないための考え方についても解説します。
「職場の人間関係で疲れてしまった」
「もう少し気持ちを楽にして仕事をしたい」
という方は、できるところから少しずつ取り入れてみてください。
職場で板挟みになるのはどんな状況?

職場で板挟みになるといっても、その状況はさまざまです。
「自分が悪いわけではないのに、なぜか間に入ることになってしまう」というケースも少なくありません。
ここでは、職場でよくある板挟みの状況を5つ紹介します。
上司と部下の間に入る
職場で板挟みになる代表的なケースが、上司と部下の間に入ることです。
たとえば、上司から「部下にもっと頑張るよう伝えてほしい」と頼まれた一方で、部下からは「上司の指示が厳しすぎる」と相談されることがあります。
どちらの言い分にもそれぞれ事情があると、簡単にどちらかを選ぶことはできません。
特に中間管理職やリーダーは、上司と部下の両方と関わるため、知らないうちに調整役になっていることがあります。
同僚同士の対立に巻き込まれる
同僚同士の仲が悪く、それぞれから相談を受けるケースもあります。
最初は「話を聞いてほしい」と相談されただけだったのに、いつの間にか、
「○○さんはどう思う?」
「あなたは私とあの人、どっちの味方?」
と、立場を決めるよう求められることもあります。
相手の気持ちを考えられる人ほど、どちらも傷つけたくないと思い、悩んでしまうでしょう。
複数の上司から違う指示を受ける
複数の上司から、それぞれ違う指示を受けることも板挟みの一つです。
「Aさんからはこう言われたけれど、Bさんからは反対の指示を受けた」
という状況では、どちらを優先すればいいのか迷ってしまいます。
自分の判断で進めた結果、後から「なぜそうしたの?」と言われるのではないかと、不安になることもあるでしょう。
このような場合は、自分だけで判断せず、指示を受けた内容を整理して確認することが大切です。
他部署との調整役になる
営業部と制作部、現場と管理部門など、部署によって考え方や優先順位が違うこともあります。
それぞれの部署から要望を受けていると、「両方に応えなければ」と頑張るうちに、自分の仕事が増えてしまうことがあります。
調整すること自体は大切ですが、すべての要求を一人で引き受ける必要はありません。
職場の人間関係について相談を受ける
「○○さんとどう接すればいいですか?」
「上司に言いたいことがあるけれど、自分からは言えなくて……」
このように、職場の人間関係について相談されることもあります。
頼ってもらえるのは嬉しい反面、何度も相談を受けているうちに、相手の問題まで自分のことのように感じてしまうことがあります。
相談に乗ることと、問題を解決することは別です。
相手の話を聞いてあげることはできても、その人の人間関係まで自分が背負う必要はありません。
もし「最近、職場で人間関係の調整ばかりしている」と感じるなら、一度、自分がどこまで関わるべきなのかを考えてみるといいでしょう。
職場で板挟みになりやすい人の特徴

職場で板挟みになりやすい人には、いくつか共通する特徴があります。
ただし、ここで紹介する特徴は、決して「悪い性格」というわけではありません。
むしろ、周囲への気遣いや責任感が強いなど、仕事をするうえで大切な長所でもあります。
その長所が強く出すぎると、自分よりも周囲を優先してしまい、知らないうちに板挟みになってしまうことがあります。
みんなから好かれたいと思っている
「できれば職場のみんなと仲良くしたい」「嫌われたくない」と考えるのは、自然なことです。
人間関係を大切にする人ほど、相手の気持ちを考えて行動するでしょう。
しかし、上司と部下など、意見が対立している人たちの両方に合わせようとすると、少しずつ負担が大きくなります。
上司には「分かりました」と答え、部下には「大変だったね」と寄り添っているうちに、自分の意見を言えなくなってしまうこともあります。
すべての人に好かれなくても、良い仕事はできます。
誰かに嫌われないことよりも、自分が誠実な対応をすることを大切にしてみましょう。
対立を避けようとする
人と揉めることが苦手で、「できるだけ穏便に済ませたい」と考える人も板挟みになりやすい傾向があります。
相手を傷つけたくないからこそ、言いたいことを我慢したり、相手の意見に合わせたりすることもあるでしょう。
一時的にはその場を丸く収められても、問題が解決したとは限りません。
むしろ、後から「言った・言わない」のような新しい問題につながることもあります。
対立を避けることだけを考えるのではなく、必要なことは穏やかに伝えるという意識を持つことも大切です。
責任感が強く「自分が何とかしなければ」と考える
責任感が強い人は、仕事で問題が起きると「自分が何とかしなければ」と考えがちです。
周囲が困っていると放っておけず、自分が間に入って解決しようとすることもあるでしょう。
これは頼りになる素晴らしい長所です。
ただ、職場の人間関係まで一人で解決しようとすると、負担が大きくなってしまいます。
上司と部下の関係や、同僚同士の対立など、当事者同士で解決するべき問題まで自分の責任にしないことも大切です。
人から相談されると断れない
人の話を丁寧に聞ける人は、職場でも相談相手になりやすいでしょう。
「この人なら話を聞いてくれる」と思ってもらえるのは、大きな強みです。
一方で、何度も相談を受けていると、いつの間にか相手の問題まで背負ってしまうことがあります。
相談を受けたときは、
「話を聞くことはできるけれど、自分には判断できないこともある」
と考えておくと、必要以上に抱え込まずに済みます。
自分より相手の意見を優先してしまう
相手の立場を考えられる人は、周囲との関係を大切にできます。
その反面、「相手がそう思うなら、自分が我慢すればいい」と考えてしまうことがあります。
上司と部下の両方から違う意見を聞いたときも、それぞれの気持ちを理解しようとするあまり、自分の考えが後回しになってしまうでしょう。
板挟みになったときこそ、
「自分はどう考えているのか」
「自分の役割として、何をするべきなのか」
を一度整理してみてください。
相手を尊重することと、自分の意見を我慢することは同じではありません。
周囲への気遣いを大切にしながら、自分自身の負担も同じように大切にすること。
それが、職場で板挟みになりすぎないための第一歩です。
職場では、相手との関係そのものよりも、間に入って調整し続けることに疲れてしまう人もいます。ほかにも職場で「一緒にいるだけで疲れる」と感じる相手がいるなら、職場で疲れる人への対処法も参考にしてください。
職場で板挟みになると起こりやすい問題

職場で板挟みになると、最初は「少し気を使うくらい」と感じるかもしれません。
しかし、上司や部下、同僚などの間に立つ状態が長く続くと、少しずつ心や仕事に負担がかかってくることがあります。
ここでは、板挟みになったときに起こりやすい5つの問題を紹介します。
ストレスが溜まって精神的に疲れる
板挟みになっていると、相手の言葉や態度にいつも以上に気を使ってしまいます。
「この言い方をしたら、相手はどう思うだろう」
「こちらの意見を伝えたら、もう一方から嫌われないだろうか」
と考えているうちに、気持ちが休まらなくなってしまいます。
仕事中だけでなく、帰宅してからも職場のことを考えてしまうようになると、心の疲れも大きくなります。
だからこそ、板挟みの状態が続いているときは、我慢し続けるのではなく、早めに対処することが大切です。
仕事の判断ができなくなる
板挟みになっていると、「どちらを選んでも誰かに怒られるかもしれない」と考えてしまい、判断することが怖くなる場合があります。
本来ならすぐに決められることでも、
「上司はどう思うだろう」
「部下から反発されないだろうか」
と考えすぎて、決断に時間がかかってしまうこともあります。
人間関係への配慮は大切ですが、仕事ではすべての人の意見を満たせるとは限りません。
必要なときは、「誰に好かれるか」ではなく、仕事として何が適切なのかを基準に考えてみましょう。
本来の仕事に集中できなくなる
板挟みの問題を考える時間が増えると、本来やるべき仕事に集中しづらくなります。
「さっきの言い方は大丈夫だったかな」
「次は何と言えばいいだろう」
など、人間関係のことを考えているうちに、仕事がなかなか進まなくなることもあります。
さらに、調整役を引き受けすぎると、自分の担当業務まで後回しになってしまうことがあります。
人間関係の調整も大切ですが、自分の仕事を守ることも同じくらい大切です。
周囲から誤解されることがある
板挟みになっている人は、どちらの立場にも配慮して行動します。
しかし、両方に配慮しているつもりでも、相手からは「自分の味方ではない」と受け取られてしまうことがあります。
たとえば、上司には部下を守っているように見え、部下には上司の言いなりになっているように見える、といったことです。
どれだけ気を使っても、相手がどう受け取るかまで完全にコントロールすることはできません。
だからこそ、必要以上に相手の評価を気にするのではなく、自分の立場や考えを分かりやすく伝えることが大切です。
仕事へのモチベーションが下がる
人間関係のことで悩み続けると、「仕事そのものは嫌いではないのに、職場に行くのがつらい」と感じることがあります。
本来は仕事で達成感を得たいのに、人間関係へのストレスばかりが気になってしまうからです。
「何をしても誰かに不満を持たれる」
「自分の意見を言っても意味がない」
と感じるようになると、仕事への意欲も少しずつ失われてしまいます。
もし板挟みの状態が長く続いているなら、無理に一人で耐え続ける必要はありません。
まずは自分がどこまで対応するべきなのかを整理し、必要であれば周囲に相談してみましょう。
板挟みになったときは、すべての問題を自分が解決しようとせず、必要以上に人間関係へ入り込まないことも大切です。職場の人間関係で適切な距離感を作るコツについてはこちらで詳しく解説しています。
職場で板挟みになったときの対処法5選

職場で板挟みになったときは、「どちらの味方をするべきか」と考えすぎないことが大切です。
上司にも部下にも、それぞれの事情や考えがあります。
そのため、どちらか一方を選ぶのではなく、自分の立場を守りながら、問題を整理していくことを意識してみましょう。
ここでは、板挟みになったときに実践したい5つの対処法を紹介します。
1.感情ではなく「事実」を整理する
板挟みになったとき、まず意識したいのが「事実と感情を分けること」です。
たとえば、部下から、
「上司はいつも自分にだけ厳しいんです」
と相談されたとします。
この言葉には、その人が感じている不満や感情が含まれています。
もちろん、その気持ちを否定する必要はありません。
ただ、問題を解決するためには、
「いつ、どんな指示を受けたのか」
「具体的に何があったのか」
「仕事にどんな影響が出ているのか」
といった事実を確認することが大切です。
「○○さんが悪い」「○○さんはひどい」といった評価や憶測だけで判断すると、知らないうちにどちらかの味方になってしまう可能性があります。
板挟みになったときは、
・誰が
・いつ
・何をしたのか
・何を言ったのか
・仕事にどんな影響が出ているのか
を整理してみましょう。
必要であれば、メールやチャットなどの記録を確認しておくのもよいでしょう。
「誰が悪いか」ではなく「何が起きているのか」を見ることが、自分を守ることにもつながります。
2.「どちらの味方もしない」と立場を明確にする
板挟みになったときは、相手から「自分の味方になってほしい」と求められることがあります。
そんなときに無理にどちらかの味方をする必要はありません。
たとえば、
「どちらが正しいかを決めるというより、仕事がうまく進む方法を一緒に考えたいです」
と伝えてみましょう。
「どちらの味方もしない」というと冷たい印象を持つかもしれません。
しかし、本当の意味で中立でいることは、相手を突き放すことではありません。
相手の話には耳を傾けながらも、対立そのものには加わらないということです。
「そう感じているんですね」と相手の気持ちを受け止めたうえで、
「具体的には何が問題になっていますか?」
と話を事実や解決策に戻していくのもよい方法です。
自分の立場を早い段階で明確にしておくと、「あの人は自分の味方だから」と期待されすぎることも防ぎやすくなります。
3.自分の役割と責任の範囲を決める
板挟みになりやすい人ほど、「自分が何とかしなければ」と考えてしまいます。
しかし、職場の人間関係の問題をすべて一人で解決する必要はありません。
まずは、
「これは自分が対応するべき問題なのか?」
と考えてみましょう。
たとえば、仕事上の調整が必要なら、自分の役割として対応する必要があるかもしれません。
一方で、同僚同士の個人的な不満や、当事者同士で解決すべき問題まで自分が背負う必要はありません。
担当外のことを頼まれた場合は、
「その件については私の担当ではないので、担当の○○さんに確認してもらえますか?」
と伝えることもできます。
また、自分だけでは判断できない場合は、
「私だけでは判断できないので、○○さんにも確認してみましょう」
と、別の人を交える方法もあります。
断ることは、相手を大切にしていないという意味ではありません。
自分の仕事と心を守るために、適切な境界線を作ることも大切です。
4.一人で抱え込まず第三者に相談する
板挟みの状態が続くと、「自分が間に入れば何とかなる」と考えてしまうかもしれません。
しかし、問題が複雑になっている場合は、一人で解決しようとしないことも大切です。
たとえば、
- 上位の管理職
- 人事・労務担当
- 社内の相談窓口
- 信頼できる同僚
などに相談してみましょう。
第三者に話すことで、自分では気づかなかった問題点が見えてくることがあります。
相談するときは、
「○○さんと○○さんの関係が悪いです」
と感情的に伝えるより、
「○月○日にこのような指示があり、その後このような問題が起きています」
というように、事実を整理して伝えると話が進みやすくなります。
また、暴言や嫌がらせ、パワハラなどが疑われる場合は、自分一人で仲裁しようとせず、会社の相談窓口などに相談することも検討しましょう。
第三者に相談することは、逃げることではありません。
自分だけで抱え込まないための大切な選択肢です。
5.「誰が正しいか」ではなく「どう解決するか」を考える
板挟みになったときは、「上司と部下のどちらが正しいのか」と考えてしまいがちです。
もちろん、明らかな間違いや問題行動があれば、それを放置してはいけません。
ただ、意見の違いだけであれば、必ずしも「どちらかが正しい」と決める必要はありません。
たとえば、
「部下の仕事量が多すぎる」
という問題があったとします。
ここで、
「上司が仕事を任せすぎている」
「部下の仕事が遅い」
と責任の所在を決めることばかり考えると、対立が深くなる可能性があります。
それよりも、
「現在の仕事量はどのくらいなのか」
「優先順位を変えられないか」
「期限を調整できないか」
「誰かに仕事を分担できないか」
と考えたほうが、問題解決につながりやすくなります。
もちろん、すべてのケースで双方が納得する解決策を見つけられるとは限りません。
それでも、
「誰が悪いのか」から「どうすれば仕事がうまく進むのか」へ視点を変える
だけで、板挟みになっている自分自身の負担も軽くなることがあります。
板挟みになったときこそ、誰かの代わりに責任を背負うのではなく、自分の役割の中でできることを一つずつ整理していきましょう。
板挟みになったときに使えるコミュニケーション方法
職場で板挟みになったときは、何を言うかだけでなく、どのように伝えるかも大切です。
相手の言葉を否定したり、どちらか一方の味方をしたりすると、さらに人間関係が複雑になってしまうことがあります。
一方で、相手に気を使いすぎて自分の意見を言わないままでは、いつまでも板挟みの状態から抜け出せません。
そこで、相手を尊重しながら、自分の考えも伝えるコミュニケーションを意識してみましょう。
相手の話を聞きながら事実を確認する
誰かから相談されたときは、すぐにアドバイスをするのではなく、まず相手の話を聞いてみましょう。
そのうえで、
「具体的には、どんなことがあったんですか?」
「それはいつ頃のことですか?」
と質問すると、感情と事実を整理しやすくなります。
相手の話を聞くことは、相手の意見に賛成することではありません。
「そう感じているんですね」と気持ちを受け止めながら、冷静に状況を確認していくことが大切です。
相手の悪口には同調しない
上司や同僚の不満を聞いていると、「それは大変でしたね」と言いたくなることがあります。
相手を安心させるための言葉ではありますが、場合によっては「この人も自分と同じ考えなんだ」と受け取られることがあります。
そんなときは、
「そう感じたんですね」
「それは困りますよね」
と、相手の気持ちに寄り添う表現を使ってみましょう。
「○○さんが悪いですね」と断定する必要はありません。
相手の気持ちを受け止めることと、相手の意見に同意することは別です。
この違いを意識するだけでも、板挟みになりにくくなります。
否定せずに自分の意見を伝える
板挟みになっていると、「自分の意見を言ったら誰かを傷つけてしまう」と考えるかもしれません。
しかし、自分の意見を我慢し続ける必要もありません。
たとえば、
「それは違います」
と伝える代わりに、
「そういう考え方もあると思います。一方で、私は○○という理由から△△がいいと考えています」
と伝えてみましょう。
相手の考えを否定するのではなく、「私はこう考える」という形で自分の意見を伝えることで、必要以上に対立を生みにくくなります。
「私は」を主語にして伝える
自分の意見を伝えるときは、「あなたは○○だ」と相手を主語にするより、「私は○○と考えています」と伝える方法もあります。
たとえば、
「あなたは仕事を抱えすぎです」
ではなく、
「私は、今の仕事量では期限に間に合わない可能性があると考えています」
と伝えます。
前者は相手を責めているように聞こえやすいですが、後者なら自分の考えや懸念を伝える形になります。
相手を変えようとするのではなく、自分の考えを分かりやすく伝えることを意識してみましょう。
断るときはクッション言葉を使う
板挟みになりやすい人は、人から頼まれたときに断ることが苦手な場合があります。
そんなときは、いきなり「できません」と断るのではなく、クッション言葉を使ってみましょう。
たとえば、
「お力になりたいのですが、今の業務状況では難しそうです」
「申し訳ありませんが、私の担当外なので、担当の○○さんに確認していただけますか?」
といった伝え方です。
断ることに罪悪感を持つ必要はありません。
自分の仕事や時間を守ることも、職場で長く働いていくためには大切なことです。
コミュニケーションは「相手に合わせる」だけではない
職場の人間関係では、「相手に合わせること」がコミュニケーションだと思ってしまうことがあります。
しかし、本当に大切なのは、相手を尊重しながら自分の意見や気持ちも適切に伝えることです。
「相手を怒らせないように」と考えすぎてしまうと、自分ばかりが我慢することになります。
反対に、自分の意見だけを押し通せば、周囲との関係が悪くなることもあります。
相手と自分の両方を大切にしながら伝える方法を身につけることで、職場でのコミュニケーションは少しずつ楽になっていきます。
もし、
「相手にどう伝えればいいのか分からない」
「自分の意見を言うのが苦手」
「職場で人間関係に気を使いすぎてしまう」
と感じるなら、コミュニケーションの方法を学んでみるのも一つの方法です。
【コミュトレ】では、相手のタイプに合わせた伝え方や、否定せずに自分の意見を伝えるクッション言葉など、職場で役立つコミュニケーションについて学べます。
「もっと早く知っておけばよかった」と感じるような、日常のコミュニケーションに取り入れやすい考え方も紹介されています。
職場の人間関係や伝え方に悩んでいる方は、自分のコミュニケーションを見直すきっかけとして、チェックしてみてはいかがでしょうか。
職場で板挟みになったときにやってはいけないこと

職場で板挟みになると、「何とかしてあげたい」「相手を怒らせたくない」という気持ちから、つい無理をしてしまうことがあります。
しかし、良かれと思ってしたことが、かえって人間関係を複雑にしてしまう場合もあります。
ここでは、板挟みになったときに避けたい行動を5つ紹介します。
どちらか一方の悪口に同調する
相手から職場の人の不満を聞かされると、
「それはひどいですね」
「私もそう思います」
と、つい同調したくなることがあります。
相手の気持ちを受け止めることは大切ですが、相手の悪口に同意する必要はありません。
一度同調すると、「○○さんも同じことを言っていた」と、後から自分の発言が別の人に伝わってしまう可能性もあります。
「そう感じているんですね」と気持ちは受け止めつつ、誰かを悪者にする話には深入りしないようにしましょう。
聞いた話をそのまま別の人に伝える
「○○さんがあなたについてこう言っていました」と、聞いた話をそのまま本人に伝えるのも注意が必要です。
自分としては問題を解決するために伝えたつもりでも、かえって対立を深めてしまうことがあります。
特に、個人的な愚痴や感情的な発言まで伝える必要はありません。
仕事上どうしても共有する必要がある情報なのか、一度考えてから伝えるようにしましょう。
自分だけで問題を解決しようとする
責任感が強い人ほど、「自分が間に入れば何とかできる」と考えてしまいます。
しかし、人間関係の問題は、一人の努力だけでは解決できないこともあります。
何度も調整しているのに状況が変わらない場合は、無理に自分だけで解決しようとせず、上司や人事、相談窓口などに相談してみましょう。
誰かに頼ることは、責任を放棄することではありません。
自分一人では難しい問題を適切な人につなぐことも、仕事の大切な役割の一つです。
すべての人を納得させようとする
板挟みになると、「両方が納得できる答えを出さなければ」と考えてしまいます。
もちろん、双方が納得できる解決策を見つけられるのが理想です。
ただ、職場では意見が完全に一致しないこともあります。
すべての人に納得してもらおうとすると、自分の負担ばかりが増えてしまいます。
「全員を納得させる」ことではなく、仕事として適切な判断をすることを目標にしてみましょう。
自分を責め続ける
板挟みになったとき、
「自分の調整がうまくできなかったからだ」
「もっと上手に話せば解決できたはず」
と、自分を責めてしまう人もいます。
でも、職場の人間関係には、自分ではコントロールできないこともたくさんあります。
相手の考え方や感情まで、すべて自分の力で変えることはできません。
「自分にできることは何か」を考えることは大切ですが、自分にできないことまで責任を背負わなくて大丈夫です。
板挟みになったときは、完璧に問題を解決することよりも、自分の役割を果たしながら無理をしすぎないことを意識してみましょう。
何をしても人間関係が改善せず、仕事そのものがつらくなっている場合は、今の環境との付き合い方を考え直すことも必要です。職場の人間関係をリセットしたいときの対処法も参考にしてください。
それでも板挟みのストレスがつらいときは?

ここまで紹介した対処法を試しても、職場の板挟みがなかなか解消されないこともあります。
人間関係は自分一人の努力だけで変えられるものではありません。
「自分の伝え方が悪いのかな」
「もっと上手に調整しなければ」
と、自分を責めすぎないでください。
状況によっては、自分の努力だけではなく、周囲のサポートや環境そのものを変えることも必要です。
一人で解決できない問題だと認識する
まず覚えておきたいのは、すべての人間関係を自分一人で解決する必要はないということです。
たとえば、上司と部下の関係が悪く、お互いに話し合おうとしない場合、間にいる人がどれだけ頑張っても解決できないことがあります。
そんなときは、
「自分がもっと頑張れば何とかなる」
と考えるのではなく、
「これは自分一人で解決する問題ではない」
と考えてみましょう。
自分の役割を超えてまで頑張る必要はありません。
信頼できる人や社内の相談窓口に相談する
板挟みの状態が続いてつらいときは、信頼できる人に相談してみましょう。
直属の上司に相談しづらい場合は、
- 上位の管理職
- 人事・労務担当
- 社内の相談窓口
- 信頼できる同僚
など、別の相談先を探してみる方法もあります。
相談するときは、感情だけで話すのではなく、
「いつ」
「誰から」
「何を言われたのか」
「どのような問題が起きているのか」
「仕事にどんな影響があるのか」
を整理しておくと、状況を伝えやすくなります。
また、嫌がらせや暴言、パワハラなど、深刻な問題が関係している場合は、自分だけで間に入って解決しようとしないことも大切です。
必要に応じて会社の相談窓口などを利用し、自分を守ることを優先しましょう。
環境そのものを変えることも選択肢にする
どれだけ努力しても、職場の人間関係が改善しないこともあります。
「自分がもっとコミュニケーションをうまく取ればいい」と考え続けると、いつの間にか自分ばかりが我慢することになってしまいます。
部署異動を相談したり、担当する仕事を見直したりすることで、板挟みの状況から離れられる場合もあります。
それでも改善が難しいのであれば、転職を含めて環境を変えることを考えてもいいでしょう。
もちろん、すぐに仕事を辞める必要はありません。
まずは「今の環境でできることは何か」を考え、それでも難しい場合には「別の環境を選ぶ」という選択肢も持っておきましょう。
自分を守るために環境を変えることは、逃げることではありません。
仕事を続けることも、環境を変えることも、どちらも自分の人生を大切にするための選択肢です。
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まとめ|職場の板挟みでは「自分を守ること」も大切

職場で板挟みになると、上司や部下、同僚など、それぞれの気持ちを考えるあまり、自分のことを後回しにしてしまうことがあります。
「自分が間に入って何とかしなければ」と頑張ることは、とても責任感のある行動です。
ただ、職場の人間関係をすべて自分一人で解決する必要はありません。
板挟みになったときは、まず次のことを意識してみましょう。
- 感情と事実を分けて状況を整理する
- どちらか一方の味方にならず、自分の立場を明確にする
- 自分の役割と責任の範囲を決める
- 一人で抱え込まず、必要に応じて第三者に相談する
- 「誰が正しいか」より「どうすれば解決できるか」に目を向ける
そして、相手の気持ちを大切にすることと、自分の気持ちや意見を我慢することは同じではありません。
相手を尊重しながら、自分の考えもしっかり伝えること。
そのためには、相手に合わせるだけではなく、自分の意見を穏やかに伝えるコミュニケーションを身につけることも役立ちます。
もし今、職場の人間関係で板挟みになって苦しんでいるなら、いきなりすべてを変えようとしなくても大丈夫です。
まずは「これは自分が背負うべき問題なのかな?」と、一度立ち止まって考えてみてください。
自分にできることと、できないことを分けるだけでも、気持ちが少し楽になることがあります。
あなたが無理をし続けなくても、仕事はできます。
自分自身を大切にしながら、できるところから少しずつ職場での人間関係を整えていきましょう。



