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部下と信頼関係を築く方法10選|信頼される上司になる具体的な接し方

雑談で部下と距離を縮める上司の様子

「部下と、もっと信頼関係を築きたい」

そう思っていても、

  • 部下が本音を話してくれない
  • 以前より距離を感じる
  • 指示は聞いてくれるけれど、相談してくれない
  • ミスや問題を後から報告される
  • 自分の言い方がきついのではないかと不安になる

このように感じることはないでしょうか。

上司になると、部下との関係に悩む場面が増えます。

「もっと頼ってほしい」と思う一方で、忙しさから十分に話を聞けなかったり、良かれと思ったアドバイスが部下にはプレッシャーとして伝わったりすることもあります。

しかし、部下との信頼関係は、特別なリーダーシップやカリスマ性がなければ築けないものではありません。

普段の話の聞き方、声のかけ方、褒め方、注意の仕方など、小さな行動の積み重ねによって少しずつ築いていくものです。

この記事では、部下と信頼関係を築くために上司が実践したい方法を10個紹介します。

「明日からできること」を中心に、具体的な声かけの例も紹介するので、できそうなものから一つ試してみてください。

部下と信頼関係を築くことが大切な理由

部下との信頼関係は、単に「仲が良い」ということではありません。

仕事上の信頼関係とは、部下が上司に対して、

「困ったときに相談しても大丈夫」
「失敗しても正直に話せる」
「自分の意見を聞いてもらえる」
「この人は自分を公平に見てくれる」

と思える状態です。

信頼関係があると、仕事上でも次のようなメリットがあります。

報告・連絡・相談が早くなる

信頼できる上司がいると、部下は問題を抱え込まず、早い段階で相談しやすくなります。

例えば、仕事でトラブルが発生したとき、

「こんなことを報告したら怒られるかもしれない」

と思う上司には、報告をためらってしまうことがあります。

一方、

「まず相談してみよう」

と思える上司なら、小さな問題の段階で共有できます。

問題が大きくなる前に相談してもらえることは、上司にとっても大きなメリットです。

ミスや失敗を隠しにくくなる

信頼関係がない職場では、部下がミスを隠したり、報告を先延ばししたりすることがあります。

もちろん、ミスそのものを放置してはいけません。

大切なのは、ミスをしたときに、

「誰が悪いのか」だけではなく、「なぜ起きたのか」「次にどう防ぐか」

を一緒に考えられる関係をつくることです。

ミスを正直に報告できる環境は、問題の早期発見にもつながります。

部下が自分から行動しやすくなる

上司との信頼関係ができると、部下は「怒られないために仕事をする」状態から少しずつ抜け出せます。

「こうしたほうが良いと思います」

「この方法も試してみたいです」

と、自分の考えを伝えやすくなるからです。

信頼関係は、部下の主体性を引き出すための土台にもなります。

チームの心理的安全性につながる

「心理的安全性」とは、チームの中で自分の意見や疑問、失敗などを安心して発言できる状態を指します。

部下が「こんなことを言ったら怒られる」「質問したら能力がないと思われる」と感じていると、問題やアイデアが表に出にくくなります。

上司が日頃から部下の話を聞き、意見を頭ごなしに否定しないことは、こうした安心感をつくるうえで重要です。


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部下と信頼関係を築く方法10選

ここからは、上司が今日から実践できる具体的な方法を10個紹介します。

すべてを完璧に実践する必要はありません。

まずは「これならできそう」と思うものを一つ選んでみてください。

1.部下の話を最後まで聞く

信頼関係を築くうえで、まず意識したいのが「話を聞くこと」です。

部下が話しかけてきたとき、

「それならこうすればいいよ」

と、すぐに答えを出していないでしょうか。

上司からすると親切なアドバイスでも、部下からすると、

「まだ話が終わっていないのに」

と感じることがあります。

まずは、最後まで話を聞きましょう。

具体的には、

  • 仕事中でも可能なら一度手を止める
  • 相手のほうを向く
  • 話を途中で遮らない
  • 話が終わってから質問する
  • 必要なら「つまり、こういうこと?」と確認する

といった行動が効果的です。

例えば、部下から、

「少し相談したいことがあるのですが……」

と言われたら、

「もちろん。どうしたの?」

と、まず話を聞く姿勢を見せます。

すぐに答えを出すことよりも、「この人は自分の話を聞いてくれる」という経験を積み重ねることが、信頼につながります。

2.評価する前に、まず状況を理解する

部下がミスをしたときは、原因を知りたくなるものです。

しかし、いきなり、

「どうしてこんなミスをしたの?」

と聞くと、責められているように感じる部下もいます。

まずは状況を確認しましょう。

例えば、

「そのとき、どんな状況だった?」

「どこで判断に迷った?」

と聞いてみます。

すると、単純な不注意ではなく、

  • 指示が曖昧だった
  • スケジュールに無理があった
  • 必要な情報が共有されていなかった
  • 本人が判断に迷っていた

など、別の原因が見えてくることがあります。

大切なのは、ミスを見逃すことではありません。

「理解してから改善する」

という順番を意識することです。

3.上司も適度に弱みを見せる

「上司なのだから、常にしっかりしていなければならない」

そう考えている人も多いでしょう。

もちろん、責任を持って仕事をすることは大切です。

一方で、完璧な上司を演じ続ける必要はありません。

例えば、

上司
上司

「実は私も新人の頃、同じような失敗をしたことがあるよ」

「この仕事は私も最初は苦手だった」

など、自分の経験を適度に話してみるのも一つの方法です。

ただし、弱みを見せることと、部下に不安や責任を押し付けることは違います。

「自分も悩みながら成長してきた」

という程度に伝えることで、部下との心理的な距離を縮めやすくなります。

4.結果だけでなく、努力や工夫も認める

部下を評価するとき、つい結果だけを見てしまいがちです。

しかし、同じ結果でも、そこに至るまでの努力や工夫は人によって異なります。

例えば、

「よくやったね」

だけで終わらせるのではなく、

「忙しい中でも、資料を分かりやすく整理してくれて助かったよ」

のように、具体的な行動を伝えてみましょう。

褒めるときは、

「何が良かったのか」

を具体的に伝えることがポイントです。

「ちゃんと見てもらえている」

と感じられることは、部下の安心感や仕事への意欲にもつながります。

5.指示するときは「理由」も伝える

「これをやっておいて」

だけでは、部下が仕事の優先順位や目的を理解できない場合があります。

可能な範囲で、

「なぜ、この仕事をするのか」

を伝えましょう。

例えば、

上司
上司

「来週の会議で使う資料だから、金曜日までに確認したい」

「お客様から問い合わせが増えているので、今月中に対応方法を整理したい」

などです。

目的が分かれば、部下も自分で優先順位を判断しやすくなります。

また、理由を共有することは、

「あなたにも仕事の背景を理解してほしい」

という信頼のメッセージにもなります。

6.日頃の雑談を大切にする

信頼関係は、仕事の話だけで築くものではありません。

「おはよう」

「最近どう?」

「この前言っていた仕事、順調?」

といった短い会話も大切です。

雑談の目的は、無理に仲良くなることではありません。

普段から会話があると、部下にとって上司へ相談する心理的なハードルが下がります。

ただし、プライベートについてしつこく聞く必要はありません。

相手が話したくなさそうなことには踏み込まず、相手の距離感を尊重することも信頼関係の一部です。

7.1on1では、部下の話す時間をつくる

1on1は、部下との信頼関係を築くための重要な機会です。

ただし、上司からの指示や業務確認だけで終わってしまうと、通常の進捗会議と変わりません。

例えば、

上司
上司

「最近、仕事で困っていることはある?」

「今後やってみたい仕事はある?」

「私にサポートしてほしいことはある?」

など、部下の考えを聞く質問を取り入れてみましょう。

また、部下が話している途中で結論を急がないことも大切です。

1on1では、「何を伝えるか」だけでなく、「何を聞くか」を意識してみてください。

8.小さな「ありがとう」を言葉にする

「ありがとう」は、とてもシンプルですが、上司と部下の関係を良くする大切な言葉です。

例えば、

上司
上司

「資料をまとめてくれてありがとう」

「早めに報告してくれて助かったよ」

「気づいてくれてありがとう」

などです。

ポイントは、できるだけ具体的に伝えること。

「ありがとう」だけでなく、

「何に感謝しているのか」

まで伝えると、部下にも意図が伝わりやすくなります。

感謝は、特別なタイミングだけで伝える必要はありません。

日常の小さな行動に対して、自然に伝えてみましょう。

9.部下の変化や成長に気づく

部下の成長を見つけたら、できるだけ言葉にして伝えましょう。

例えば、

上司
上司

「以前より説明が分かりやすくなったね」

「最近、自分から提案することが増えたね」

「前よりもお客様への対応が落ち着いてきたね」

といった声かけです。

ここでも重要なのは、具体性です。

単に「成長したね」と言うより、

「どの部分が変わったのか」

を伝えたほうが、本人も自分の成長を認識しやすくなります。

上司が自分の変化を見てくれていると感じれば、信頼感も生まれやすくなります。

10.フィードバックは「人格」ではなく「行動」にする

部下を注意するときは、言葉選びに注意が必要です。

例えば、

「あなたは仕事が雑だ」

という言い方は、本人の人格そのものを否定されたように感じさせる可能性があります。

一方、

「今回の資料は、数字の確認が2か所抜けていたね。提出前にチェックする時間をつくろう」

なら、改善すべき行動が明確です。

フィードバックするときは、

人格ではなく、具体的な行動や事実について話す

ことを意識しましょう。

また、改善点だけを伝えるのではなく、

「次はどうすれば良くなるか」

まで一緒に考えると、前向きなフィードバックになります。


10個の方法を実践してみても、部下とのコミュニケーションに難しさを感じることがあります。

もっと体系的にコミュニケーションを学びたい方は、検定を活用するのも一つの方法です。


部下との信頼関係を壊すNG行動5つ

信頼関係を築く方法を実践する一方で、信頼を損なう行動を減らすことも大切です。

感情的に叱る

怒りのまま大声で責めたり、人格を否定したりすると、部下は「怒られないようにする」ことを優先しやすくなります。

注意が必要な場面でも、まず事実を確認してから話しましょう。

部下の話を途中で否定する

「それは無理」

「そんなことを考える必要はない」

など、話を最後まで聞かずに否定すると、部下は「何を言っても無駄」と感じる可能性があります。

意見に反対するときも、まずは内容を理解することが大切です。

人によって態度を変える

上司からすると何気ない対応でも、部下は公平性をよく見ています。

特定の部下だけを褒める、特定の部下には強く当たる、といった態度は不信感につながります。

約束を軽く扱う

「あとで確認する」

「来週までに返事する」

と伝えたことを忘れてしまうと、少しずつ信頼が失われます。

難しい場合は、できないことを早めに伝えることも大切です。

仕事を丸投げする

仕事を任せることと、責任を丸投げすることは違います。

「任せるけれど、困ったときは相談していい」

という姿勢を示すことで、部下も安心して仕事に取り組みやすくなります。


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部下との信頼関係を深めるために今日からできる3つの習慣

ここまで10個の方法を紹介しましたが、いきなり全部を実践する必要はありません。

まずは次の3つから始めてみましょう。

1.話しかけられたら、できるだけ手を止める

忙しいときは難しいこともあります。

その場合は、

「今は5分しか取れないけど、話を聞くよ」

「10分後なら時間を取れるけど、待てそう?」

と伝えましょう。

大切なのは、部下の話を軽く扱わないことです。

2.1日1回「ありがとう」を伝える

大きな成果でなくても構いません。

「助かったよ」

「ありがとう」

「気づいてくれてよかった」

など、具体的な感謝を一つ伝えてみましょう。

3.部下の良かった行動を一つ見つける

仕事ぶりを観察して、

「今日、ここが良かった」

と伝えてみてください。

部下の成長を見つける習慣は、上司自身のマネジメント力を高めることにもつながります。


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部下との信頼関係がうまくいかないときに見直したいこと

努力しているのに、部下との距離が縮まらないこともあります。

そんなときは、

「部下に信頼してもらうにはどうすればいいか」

だけを考えるのではなく、

「自分の言動が部下からどう見えているか」

を振り返ってみましょう。

例えば、

  • 部下の話を最後まで聞いているか
  • 指示だけでなく目的も伝えているか
  • 部下によって態度を変えていないか
  • 感謝や評価を言葉にしているか
  • ミスをしたときに感情的になっていないか
  • 部下の意見をすぐ否定していないか
  • 約束したことを守っているか

などです。

信頼関係は、一度のコミュニケーションで劇的に変わるものではありません。

むしろ、毎日の小さな行動によって少しずつ変わっていきます。

そして、もし過去に部下との関係を悪くしてしまったとしても、遅すぎることはありません。

「この前は言い方がきつかった。ごめん」

と、上司から素直に謝ることも信頼を取り戻す一歩になります。

まとめ|部下との信頼関係は毎日の小さな行動から

部下との信頼関係を築くために、特別な才能やカリスマ性は必要ありません。

大切なのは、毎日の小さな接し方です。

今回紹介した方法をまとめると、次の10個です。

  1. 部下の話を最後まで聞く
  2. 評価する前に状況を理解する
  3. 上司も適度に弱みを見せる
  4. 結果だけでなく努力や工夫も認める
  5. 指示するときは理由も伝える
  6. 日頃の雑談を大切にする
  7. 1on1では部下の話す時間をつくる
  8. 小さな「ありがとう」を言葉にする
  9. 部下の変化や成長に気づく
  10. フィードバックは人格ではなく行動にする

そして、信頼関係を築くうえで最も大切なのは、「一度やれば終わり」ではなく、繰り返すことです。

「今日は忙しくて話を聞けなかったから、もうダメだ」

と考える必要はありません。

明日、少し丁寧に話を聞けばいいのです。

「ありがとう」を一言増やしてもいいでしょう。

部下の小さな変化に気づいて、言葉にして伝えてもいいでしょう。

そうした一つひとつの行動が積み重なって、

「この上司なら相談できる」

「この人になら安心して話せる」

という信頼につながっていきます。

信頼される上司とは、何でもできる完璧な上司ではありません。

部下を一人の人間として尊重し、話を聞き、必要なときに支えられる上司です。

まずは今日、部下に一つ「ありがとう」を伝えるところから始めてみてください。

さらにコミュニケーションを体系的に学びたい方へ

部下との信頼関係を築くには、日々の実践に加えて、コミュニケーションの基本を体系的に学ぶことも役立ちます。

「上司として、もっと伝え方を身につけたい」

「部下とのコミュニケーションを改善したい」

という方は、コミュニケーションについて体系的に学べる講座や検定を活用するのも一つの方法です。

例えば、『人間関係がうまくいく!伝え方コミュニケーション検定』では、日常の人間関係や仕事で役立つコミュニケーションについて学ぶことができます。

興味がある方は、こちらから詳細を確認してみてください。

信頼関係は、一気に築くものではありません。

今日の小さな声かけ、丁寧な傾聴、具体的な感謝。

その一つひとつが、やがて大きな信頼へとつながっていきます。

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