部下から「相談があります」と声をかけられたとき、上司としてどう対応すべきか悩む人は多いでしょう。
対応を間違えると「相談しても無駄」と思われたり、最悪の場合は信頼を失い退職につながることもあります。
この記事では、部下から相談を受けたときに上司が心掛けるべき対応方法や、部下が相談しやすい上司の特徴をわかりやすく解説します。
部下からの相談に対応するときの心掛け

部下からの相談に対応するときの心掛けを紹介します。
仕事の手を止めてしっかり向き合う
部下から相談があると言われたときは、深刻な悩みや聞いてほしいことがあるときです。
仕事をしながらやスマホを見ながら相談を聞くことがないようにしましょう。
部下から相談を聞くときは仕事をやめ、しっかり体を相手にむけて対応するようにしましょう。
作業中であれば「10分待ってもらっていい?」とか「会議室で話そう」などしっかり相談を聞ける状況を作りましょう。
安易に解決策を出さない
部下であれば、上司に言われたことは間違っていても正しいと思い込み行動に移してしまいます。
上司の言うことが問題解決に絶対的に正しいとは言えません。
話を聞いているうちに話を聞いてほしかっただけなのかなという場合もあります。
話の触りだけ聞いて安易に解決策を出さないようにしましょう。
アドバイスであれば部下の手助けとなり、自分自身で考えることができ成長が期待できます。
すぐ結論を出さない
部下に相談されてその場ですぐに結論を出さないようにしましょう。
ほんのひと時の感情で相談してくることもあり、時間が経ったり、状況が変われば結論も変わる可能性があります。
相談されて一度最後まで話を聞いて、すぐに結論を出さずもう一度よく考えてから結論を出すようにしましょう。
ダメ出しをしない
部下から相談を受けて、部下が間違っていたとしても間違いを指摘したり、直すように指導したりしないようにしましょう。
上司からダメ出しをされると相談しても無駄だったなとか余計にストレスが溜まると感じてしまい、今後、相談されなくなります。
最後まで話を聞いてあげるという姿勢が大切です。
直してほしいことがあっても優しく伝えるように気を使いましょう。
相手の気持ちに寄り添う
部下からの相談は、つらいことや悲しいことがあったときにされるもので部下が落ち込んでいることが多いです。
相手の気持ちに寄り添うことが大切です。
突き放してしまうと部下が孤独感を感じて会社にいることがますますつらくなります。
最悪の場合、会社を辞めると言い出すこともあります。
上司の対応一つで大きく状況が変わってしまうことを理解しておきましょう。
部下が相談してくる主な内容と対応例

部下が相談してくる主な内容と対応例を紹介します。
仕事の成果が出ない
頑張って仕事をしているのに仕事の成果が出ず悩んでいる場合があります。
仕事の方法が間違っていたら、仕事の目的を明確にした上でこんな方法もあるよと優しくアドバイスしてあげましょう。
頑張って仕事をしていることを褒めて認めてあげて仕事のモチベーションは失わせないようにしましょう。
頑張っている人はいつか必ず仕事の結果が出ます。
仕事が難しくてついていけない
仕事が難しくてついていけない場合は、落ち込んでいる状況です。
仕事を教えることを上司のペースで行うのではなくて、部下のペースに合わせるようにしましょう。
仕事を覚えるスピードは人それぞれなので遅くてもイライラせず、焦らせないように心掛けましょう。
一人で仕事を処理しきれない
部下の仕事がどんどん増えていき、残業時間が増える状況になると部下が精神的に疲弊してしまいます。
部下が忙しいからと相談してくる場合はまだいいですが仕事量が多いからといって相談してこない人もいます。
その場合は、上司が気付いてあげて手伝うことがないか確認してあげましょう。
また、お客さんのクレームなど対応が難しい場合も相談にくることがあるでしょう。
部下一人で処理しきれない場合は、部下をほったらかしたり、一人で解決させたりしないように上司が助けてあげることで信頼関係を築くことができます。
人間関係がつらい
会社内であれば、人間関係に悩んでいる人はたくさんいるでしょう。
会社内でパワハラを受けたとか性格が合わなくて言い合いになるとか上から目線で態度が悪いなど人間関係が絡む相談を受けることがあります。
解決できる問題であれば上司から注意してもらったり、部署を分けてもらう方法があります。
ただ人間の性格的な問題であればなかなか直ることがないので、上司に報告した上で嫌な人と関わらないようにする方がストレスを軽減できます。
仕事を辞めたい
仕事を辞めたいと相談されると繊細な悩みになります。
部下の人生なので引き止めるわけにもいきませんし、この会社で働く気持ちが切れたならどうしようもありません。
話を最後まで聞いて修正できることがあれば相手の気持ちに寄り添い、修正してあげましょう。
一人が会社で嫌な思いをしているのであれば次から次へと会社を辞めたいという人が出てくる恐れがあります。
しっかり話を聞きましょう。
部下から相談されやすい上司の特徴

部下から相談されなければ問題も解決しません。
部下から相談されやすい雰囲気、対応が必要になります。
部下から相談されやすい上司の特徴を紹介します。
信頼できる人
相談されやすくするには、まず信頼関係が重要になります。
相談内容が漏れたり、他の人にすぐに話してしまう上司だと相談できません。
職場の空気を読み一人一人の部下と信頼関係を築ける上司を目指しコミュニケーションをとりましょう。
否定しない人
話をしていてまず否定から入る人は部下から相談されないでしょう。
「でも」「だって」「しかし」などの否定言葉を多用すると部下が否定された気持ちになり相談しても説教を受けるだけだと感じてしまいます。
相手も人間なのでまずは相手を受け入れるという心構えを持ちましょう。
相手に寄り添える人
自分のことばかりを考えていては部下からの信頼を得られず、部下も相談したいとは思わないでしょう。
相手の関心があることに関心を持ち、相手に寄り添うことが大切です。
そのためには、相手の話をじっくり聞いて相手を理解するように努めましょう。
そうしなければ、相談されたとしても問題が解決しません。
話をよく聞く人
部下と話をしていてずっと話をしている上司だと部下が疲れてしまいます。
相談をされるようにするには、上司が話しをするよりも部下に話をさせることの方が重要になります。
できるだけ部下に話をさせ、本音を聞き出すことで上手に相談にのることができます。
聞き上手に徹しましょう。
穏やかで優しい雰囲気を持っている人
部下が上司に相談するときは、怒りっぽい上司やイライラしている上司には相談してきません。
コミュニケーションをとっていつでも穏やかで優しい人の方が相談しやすいです。
上司と部下の距離を適切に保ち気軽に相談できる雰囲気を作りましょう。
「話しやすい雰囲気」を普段から作ることで、部下は悩みをため込まず相談してくれるようになります。
信頼される上司は「聞く力」と「伝える力」が大切
部下からの相談に上手に対応できる上司は、信頼され、職場の人間関係を円滑にすることができます。
大切なのは、相手の気持ちに寄り添い、しっかり話を聞き、穏やかに対応することです。
さらに、相談を受けるだけでなく 自分の「伝え方」や「コミュニケーション力」を磨くこと も欠かせません。
伝え方ひとつで、部下との距離が縮まり、チーム全体の雰囲気も良くなります。
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部下にとって相談しやすい上司を目指し、信頼されるリーダーになりましょう。
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